戦略空軍 プレイレポート
(営々様からいただきました。感謝!)
ヨーロッパと日本、それぞれでゲーム内時間の数日間を遊んでみたレポートです。あくまで第一印象をつづったものにすぎませんが、ゲームの雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。
1.ドイツ防空戦

シナリオを選択すると環境設定画面になります。ゲームバランスをどちらの陣営有利にするか、各陣営をプレイヤー/コンピュータどちらに任せるか(両陣営ともコンピュータにして鑑賞モード、二人のプレーヤーで対戦モードといった遊び方も可能です)
等を選べます。セーブ、ロード、ゲーム終了もこの画面から行います。

爆撃側ターンはアメリカ本土から輸送船団がやってくるところから始まりますが、まれに沈められることがあります。効果は不明ですが、爆撃側の燃料などが補給されているのかもしれません。その後は飛行隊の補充・機種変更・隊名変更等を行う補充フェイズになります。部隊名に限らず文字入力方法は統一されていますが、半角の英数やカナを入力できないのが納得いきません。初期設定部隊名は半角なのに……

爆撃側計画フェイズでは「部隊を大事に」「石油をつぶせ」「がんがんいこうぜ」「とどめをさそうぜ」から一つ選んで自動で爆撃計画を立てることができます。手動で計画を立てる場合はどの種類の施設を狙うか決め、マップ上から施設を選び、集結(=出撃)飛行場と部隊、帰還飛行場、飛行高度(1,000m〜機体の最高飛行高度の間で選ぶ)、出発時間、コースの順で指定していきます。護衛や偽装飛行はもっと簡単です。またマップ上の天候(雲量が何%あるか)も確認可能です。なお、ゲーム開始時の連合軍側飛行場はイングランドとチュニジアだけです。
次は迎撃側ターン。補充フェイズの後の生産フェイズではルール概要で示したとおりのコマンドが使えます。生産/開発の指定方法は工場を直接クリックして何を何%生産するか(一つの工場で複数の機種を生産できます)指定する手動設定と、機体の一覧表を表示して、ある機体に振り向けている生産力を丸ごと別の機体に振り返ることができる自動設定があります。しかし、どれだけ生産力を割り当てれば何日間で開発終了、という情報が確認できないのはやや残念ですね。

昼間戦闘ではレーダー網に敵部隊が引っかかると空襲警報の効果音とともに「敵機発見!機数約130機,高度9200m以上」とか表示されます。迎撃時には「積極的」「普通」等の戦闘方法も併せて指定します。積極的だと戦果も多くなりますが被害もかなりのものになります(爆撃機の防御砲火は空軍大戦略より熾烈です)
「自動出撃ON」という嬉しいコマンドがありますが、手動でやってもなかなか捕捉できないので役に立つのかどうかはナゾです。なお、迎撃途中で航続距離を超えたり敵機を見失った戦闘機はいきなりマップ上から消えて飛行場に瞬間移動するようです。

爆撃機が目標に到達すると対空砲火のアニメの後に爆撃シーンが表示されます。基地要員(マイコンBASICマガジン出身)が逃げまどう中、爆弾が炸裂すると爆殺された人員が赤いシルエットで表示されます。なんだかコミカルですねぇ。
夜間フェイズですが、爆撃側、迎撃側ともにどの部隊を夜戦に回すか指定するだけで計画は出せず、戦闘の経過もリアルタイムでは見られません。爆撃目標さえ自動で選ばれます。真っ暗になったマップ上で都市上に爆炎が上がるだけで夜間フェイズは終了、経過表示部にずらずらと表示された空中戦結果(機種と喪失機数だけしか表示されない)、対空砲火の戦果と爆撃結果だけがプレイヤーの知ることのできる全てです(処理速度の関係から昼夜ともリアルタイム戦闘は無理だったのでしょう)
ちなみにこのゲームの対空砲火は配備数によっては戦闘機より役に立ちます。
各陣営の戦果確認フェイズ(勝利ポイントの変動をグラフにして見ることができます)と回復フェイズの後はまた設定画面に戻ります。そう、このゲームは一日ごとに難易度やコンピュータの受け持ちを変更できるのです。面倒くさくなったら双方コンピュータにして放っておけばOKです。実際問題として一日=1ターンで一年以上のプレイを全部手動でやるのは困難でしょう。

試しに自動で放置プレイを行ってみましたが、真っ白だったマップがどんどんカラフルになっていく(被害を被った施設には色が付きます)様を見つつ、なおも迎撃しなくてはいけないのでまじめに手動でやっていたら胃をやられそうです。爆撃側は爆撃側でいくらでも回復する施設と嫌な嫌な対空砲火に悩まされます。時計の上にある勝利ポイント表示を見るのだけが楽しみです。新型機の開発成功イベントのほかにも、ある時期が来ると様々なイベント(たいていドイツ側が不利になる)が発生します。例を挙げると、
43年4月と6月…連合軍側の輸送力増大
(連合軍は「アメリカ輸送基地」「イギリス産業」という名のエアクラフト工場を持っていますが、それが一つ増えます)
43年6月…新型爆弾ダムバスターの開発成功
43年7月…シシリィに連合軍上陸、8月に陥落
43年9月…イタリア降伏
44年1月…連合軍アンツィオに上陸(イタリア南部に敵飛行場ができる)
44年6月…連合軍ノルマンディーに上陸
などなど…ちなみにイベントメッセージで「司令官、ピンチです!」とか言われますが、なんかこのフレーズ可笑しいですね。

戦況は44年6月頃から急速にドイツ不利になり、空には連合軍重爆部隊が乱舞し、ベアリングの不足で生産もままならなくなりました。そして史実より早く連合軍勝利。エンディングでは勝利者側の航空隊がテロップで流れていきますが、その数が100部隊以上(ゲーム開始時の3倍強)に増えていたのには驚きました。
2.日本本土決戦

ドイツ編ではふれませんでしたが、このゲームの醍醐味は新型機開発にあります。試しに鍾馗を元にしてひとつデザインしてみました。エンジンの換装により上昇力が上がっているのがわかります。B-29の高々度爆撃には手を焼きますから、案外使えそうですね。

あんまり調子に乗りすぎるとこんな有様になります。開発日数はもちろんのこと、生産コストが通常の千倍以上になってしまいました。これではとても開発、運用は無理です。余談ですが開発日数がゲーム中で確認できるのはこの開発画面だけです。

本編を始めてみましたが、初めの2日は硫黄島が爆撃を受けただけにとどまりましたが、3日目に硫黄島レーダーに関東地方へ向かう未確認機が観測されました。高度は約1万メートルです。八丈島南方まで引きつけて迎撃隊を出したのですが、これが大失敗で会敵できたのは7部隊ほど、そのうち爆撃(新島飛行場が目標でした)前に攻撃できたのは2隊だけでした。しかも敵別働隊により小牧のレーダー施設が被害を受けてしまいました。追撃隊を出しましたがとうてい追いつけません。マップ上の移動速度を見れば一目瞭然ですが、ドイツ編の爆撃機に比べてB-29はかなり速いです。また防護も強力で、迎撃を「積極的」にしたためか爆撃側損害25機に対して迎撃側の損害26機でした。

翌々日には潮岬レーダーと浜松エアクラフト工場にB-29が来襲、14回戦闘を行って相手被害44機、こちらの被害31機でした。敵は高々度を飛ぶため爆撃精度に難があるようで、搭載量の割に被害は少ないです(十分痛いですが)
しかしやはり高速なのがネックで、追撃戦ではまず追いつけません。

7日目には浜松が狙われました。この時初めて昼間迎撃に屠龍を出したのですが、敵の護衛がなくても昼の屠龍は使い物にならないことが判明。他の機体の3倍くらい反撃を受けてました。今回爆撃側被害46機、迎撃側被害62機。まだ硫黄島も陥落してなくて爆撃も散発的なので楽なはずなのですが、それでもこの損害です。

9日の戦闘では四国に来襲した爆撃隊を取り囲んで攻撃、高度がやや低かったために50機の大損害を与えることができました(当方被害27機)
こうして労多くして実り少ない戦いが続いていくわけですが、日本編での特徴はイベントがかなり面白い点です。ディスクをのぞいてみると……
「日本海で海底油田発見(しかも二つも)」 ちなみにこの時の基地名は「謎の海底油田」
「東海地方に大地震」
「連合軍の九州上陸作戦」
「天才科学者の開発した高性能レーダーを富士山頂に設置」
「連合軍の東京上陸作戦」
「東京防衛のため八丈島沖に空母を配置」 ちなみにこの時の基地名は「浮沈空母信濃」
個人的には日本編はマゾゲームだと思うのですが、このようなイベントを求めてやってみるのもいいかもしれません。
<管理人より感想>
「戦略空軍」と銘打つだけあって、ストラテジックな要素をふんだんに取り入れているという感じがいたします。史実系のゲームとしてはかなりシビアな方に属するのではないでしょうか。プレイアビリティと「大戦略」に拘った空軍大戦略とはまた違う、渋い雰囲気に仕上がっていると思います。マイナー街道まっしぐらだったろうけど(爆)。でも90年代前半だから、まだボードゲームが消滅していない頃の作品のはず。とすると、「ウォーゲームのコンピュータ版」という受け入れ方がされたかもしれないですね。
もちろん、個人的には復刻して欲しいです。復刻を待つよりはPC-98を探した方が早そうですが(爆)
戻ります