特別資料室・臨時企画

ROBO-CON1見聞録


 「ROBO-CON1」というのは、二足歩行ロボット専用(ここ重要!)の大会で、何とロボット同士で格闘戦をやる大会です。私はその大会の予選会を観戦してきましたので報告します。

PC Watchにも紹介記事があります。ここよりかなり詳しいので是非ご覧になってください!

  開催日:2002年2月2日
開催場所:日本未来科学館(ASIMOがいる場所としても有名)

 私は開会時間の1時より40分前ぐらいに来たのですが、もうすでに観戦希望者が詰め掛けている段階でした。ここで昼食を取り、戻ってきたのが15分前ぐらい。もうすでにそこは…

マスコミ各社も興味津々なのか、大勢のカメラマン・記者が詰め掛けてスタンバイ

観客も椅子の周りを何重にも取り巻いています。

 こんな感じでデジカメの写真も交えつつ、各ロボットの紹介などしていこうかと思ったのですが…写真はとったけどパソコンに接続してファイルを転送しようと思ったらエラーが頻発。とても転送できるような状態ではなくなってしまいました(泣)。というわけで、文字のみで解説していこうと思います。写真も何も無いそっけないページではありますが、しばしお付き合いください。
(カメラ自体も年代物だし…新しいもの買おうかな。)

ちなみに、ROBO-ONEについては、公式ページがありますのでそちらをご覧ください。
http://www.robo-one.com


 ROBO-ONEの予選会には、38台がエントリーしていたのですが、当日予選を棄権したマシンが9台あり、結局29台で予選が争われることになりました。予選のルールは以下のとおり。

  1. 各マシン、最大3分の持ち時間でプレゼンテーションを行う
  2. 審査員5名がそれぞれ100点の持ち点を持ち、採点する
  3. 合計点がそのマシンの点数となり、上位16機が決勝に進出

 つまり、格闘技大会といっても、最初はプレゼンテーションだけなのです。主催者は「演舞」と言っていましたがまさにその通りでしょう。ちなみに、審査の眼目はまず最初に、

「歩けること」

 これを見るそうです。で、これが完璧にできたら60点という高得点です。確かに二つしか脚がないのに歩くというのは、ロボットにとってかなりの難事です。実際、これがいかに難しいかは予選参加マシンが身をもって(?)示してくれました。ちなみに、残りの40点は動作・その他の機能によってつけられるとか。


 で、予選が始まります。ロボットが1台ずつ登場しては、実演して見せる…はずなのですが、歩けないロボットが結構多かったです。予選参加者が挙げる理由として

「リングが滑りやすい」(1枚目の写真を参考)

 というのが多かったです。練習の時はあるいたんだけど、という話もありました。脚を踏み出しては(それすら出来ないロボットも多かったのですが)重心移動に失敗し、こける、また立たせて動かすけど、こける、の連続で結局歩けないというロボットが結構いました。また、歩けるロボットにしても歩き方は結構いろいろありまして…

  1. 普通に脚をあげ、重心をあげた脚に移し一歩を踏みしめる(もっとも基本的。ただし非常に難しい)
  2. 脚をあげ、身体を開店させてあげた脚を前に出し、一歩を踏みしめる(1の変形だけど、見ているぶんには結構違う。雪の中に腰まで沈んでしまった時の歩き方に似ているかもしれない)
  3. すり足移動(極力脚はあげず、踏み出す足をすり足の要領で前に出す)

 見る限り、3が一番有望そうに見えたのですが、私が見る限り3の方法を採用しているのは1台しかありませんでした。もっとも、これがちゃんとした動きをしていたからよさげに見えたのかもしれません。後は1、2が半々、ちょっと2が多いぐらいでしょうか。正面を向いたまま脚を前に出すのって、バランスの点で結構難しいみたいです。重心は移動するときが一番怖い。

 また、歩かせることを最初から放棄し、プレゼンのみをやるマシンもありました。実際にどういうことをやらせたかったのかを3分で語るわけですね。これらのマシン、ほとんどが立たせることもできず、プレゼンテイターが手にもってしゃべるだけでした。立たせるだけでも得点がアップしたようですが、バランスを取るというのも大変な作業のようですね。

 それでは、特に印象に残ったロボットについて、文章のみで恐縮ですが解説してみようと思います。


001.R-BlueIII [アールブルースリー]

 全般的に移動・格闘をそつなくこなす優等生。格闘はパンチと(少しだけど)キック。オペレータの作業量もあってか、パンチを放つロボットはほとんどが単発でしかパンチできませんでしたが、このマシンはワンツーを流れるような動作で行い、会場から拍手を浴びていました。


002.Petapy [ペタピィ]

 ファンタジィの歩兵よろしく剣と大型の盾を装備(今回は格闘大会のため、剣を装備したロボットが多数いました)。この大型の盾はつっかえ棒の役目も果たしていまして、前に倒れても盾があるため完全には倒れませんでした。それで、倒れた後に姿勢回復に挑戦……成功!大きな拍手を浴びていました。

 ただ、この大型の盾のため重心が取りづらかったようですが…


004.RC-GUNDAM [アールシーガンダム]

 ガンダムです。ええほんとに。ガンダムプラモが二足で動いています。ただ、上半身は誰もが知るあのフォルムでしたが、下半身はオリジナル?の機構が使用されていて、配線が剥き出しになっていました。

 最初、バズーカを持って何歩か歩いたのですが、バランスを崩して転倒、その後にバズーカを外して歩くとこれが結構歩くのです。まぁ、ラジコンザクが出るご時世ですからそれほど技術的に凄いということはないのでしょうが、普通の人がこれを実現するというのはすごい!

 後は「寝かされた状態から直立姿勢に持っていく」ことができるといいです(爆)


009.TA-17 [ティーエー イチナナ]

 重心をなるべく動かさずにすり足で歩く、上で書いた3番目の方式で動くロボットです。移動に関しては結構スムーズで、前進・後進を問題無く行えていました。武器は剣で、リング中央に置いたペットボトルを剣で倒すことに成功しました。


017.RV(RoughVersion)ロボ [アールブイロボ]

 立たせることもできなかったプレゼンテーションのみのロボットです。しかし、プレゼンテーション時にとんでもない妙技を披露してくれました。それは

車に変形する

 という、名前そのまんまの一発芸でした。このマシン、目標は車から人型、そして歩くという一連の動作を目指したものなのでしょう。車から変形というのであれば是非「ウラエヌ〜〜〜ス!!」(by ジャイアントロボ)を実現させて欲しいのですが…あれ二足歩行じゃないし、そもそも変形ですらないな。


025.A-Do [アド]

 このマシンの一番の眼目は、オペレーションが「音声認識」であるという点でしょう。そのため、BGMもシャットアウト、観客も黙ったままで試験走行が行われました。ただ、ここでは音声認識が上手く働かなかったようで、オペレータがちゃんと話しているんですが、なかなか認識されずやきもきしていた場面もありました。

 また、移動機能も熟成されておらず、「これが全速前進です!」とオペレータが紹介しているのを見ると…

遠くから見たのでは動いたのが分からない…

というぐらいの速度でした。「半速」「微速」とかはどうだったんでしょうか。ともあれ、それを糊塗するわけではないでしょうが、最後に音声認識で「1、2、3、ダァー!」をやって締めてくれました。何故かこれだけ妙に動作がしっかりしていました。


030.YRCドム [ワイアールシードム]

 ドムです。外見は確かにドムでした。ただ、アニメーションのドムはホバー走行でしたが、このドムは二足歩行だったところが違います。実際にホバー走行だったらレギュレーション違反なんでしょうか(単にホバーなんて付けていられないだけだと思われ)。

 歩行方式は腰を回して脚を出し、前進するというもの。これが結構スムーズに動いていまして喝采を浴びていました。こういう手合いのマシンは見掛け倒しかと思いきや、ちゃんと動いているので余計観客に強い印象を与えたのだろうと思います。攻撃方法は上半身を回して剣で攻撃。これはドムと同じですね。基本的には。


031.アニメイダー [アニメイダー]

 色物ロボットの最右翼。フォルムもカラーリングもまさにスーパーロボットそのもの。大きさもスーパーで、他のロボットより群を抜いて大きく、リングが狭く見えるくらいでした。「動くのか??」という観衆の(自分の)疑問をよそにそのロボットは記念すべき第一歩を踏み出し……成功!!そして二歩目………こけました。

 その後、動いたらこける、動いてまた倒れるを繰り返し、最後は頭部がもげてしまうという悲劇的な結果に終わってしまいましたが、何はともあれ一歩でも動いたというのは賞賛すべきです。予選のマシンでは、動かなかったロボットがたくさんいたのですから。それにしても、ロボットの頭部というのは、今のところ完全なデッドウェイトのようです。


そしてロボット達の演舞が行われる中、休憩時間を用いて、かの有名な?ロボット「先行者」の解説が、開発者のインタビューを交えて行われました。主催者は、このためにわざわざビザを申請してまで呼んだとのこと。ちなみに、招きに応じて来日してくださった方は以下の3名でした。

そして、先行者のパネルやビデオも交えてインタビューが行われました。概要は以下の通り。

Q.先行者開発のきっかけは?
A.日本の二足歩行ロボット技術を見て、興味を持ったため

Q.歩行する方法は?
A.人間の脚の動き、それをシミュレートして先行者にプログラミングした

Q.困難だったところは?
A.二足歩行の制御が大変だった

Q.先行者の自由度(可動部分の数らしい)は?
A.脚がそれぞれ6、上半身が7。うち、手が2で首が1

Q.階段も歩けると聞きましたが?
A.現在、4〜5センチの階段を昇ることが可能

Q.中国では二足歩行ロボットの大会はあるのか?
A.二足歩行ロボットの大会はないが、ロボットの大会は開催されている。この大会はそういう意味で大変すばらしい。

 先行者のビデオも見せてもらいましたが、先行者のプロトタイプは何と!腰から上がない文字通りの下半身だけのロボットでした。腰から上がなく、二本の脚だけのロボット…そういやスターウォーズにもそんなのありましたっけね(脚の上に砲塔が乗っかっている帝国軍の地上歩行兵器)。

 一応、先行者が持っている言語能力についても触れられましたが、それが実際に何であるかについては言及されませんでした。先行者の本体は国家機密だそうなので持って来れなかったそうなのですが、こっちの方が国家機密だったりして(爆)。後、驚くべきことに、先行者のあの「目」

ウィンクするそうです

実際にやったら嫌そう…


 そんなこんなで予選は過ぎ、得点の高い順から16台が決勝に進出しました。詳細は公式ページにあるのでそちらを参照していただくとして、上で紹介したロボットは、「017.RVロボ」を除いて全て決勝に進出しました。基本的に、予選でちゃんと歩いて見せたロボットは確実に決勝に行けたようです。ただ、歩行にかなり問題のあったロボットも決勝に行けているので…(「031.アニメイダー」とか)、決勝は大丈夫なのでしょうか。


おわび:

 次は決勝……といきたいのですが、

寝坊しました

デジカメの不調に苦しみ、ダウナー気分で寝て起きたらすでに昼!外は雨だし寒いし、一気に外出する気力が失せました。というわけで、決勝レポートのない予選レポートというなんとも間の抜けたコンテンツです。これは。すいません。

でも、一瞬「やべ!大遅刻!!」と考えた私は……日曜だと気づいた後、なんともいえぬ安堵感と悔しさを味わいました。


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