サイパルス論考

 アーシィ編に登場するサイパルス。たとえば、ガンダムに登場するニュータイプとどこが違うの?あるいは、星界の紋章に登場するアーヴとどこが違うのかという点について、簡単に説明を加えさせていただきます。

サイパルスの定義

 まずは、サイパルスの定義から入りたいと思います。サイパルスは人の意識をそのまま機械にダイレクトに直結させる能力をもった人たちのひとつの特性を表すものです。このサイパルスの能力をもつことで、人は機械に対して、思ったことを直接、機械に伝達することができ、よりダイレクトな操作感を得ることができます。ただ、そのためには、機械側にもこのサイパルスの思考を受け止める媒体が必要になります。これがたとえば、ワスパーならば、サイパルス対応機にあたります。
 こうしたサイパルスは、人が一般的に機械を操作するように、レバーをひねったり、キーボードを叩いたりしなくても、思っただけで機械はその通りに動いてくれます。
 そのため、瞬間的な初動が人間のもつ絶対的な反射能力に等しくなるため、極めて機動性の高い機械が登場することになります。

サイパルスの歴史

 サイパルスは潜在的には人が誰もがもってい調和の能力に由来しています。調和の能力というのは簡単にいうと、ものを感じたり、伝えたりする力です。だから、本当は誰でもサイパルスになることができます。実際に、訓練を受けることなくサイパルスの能力をもつ人がいます。
 ところが、この能力はどうにもむらがあり、ダイレクトに機械を操作する感覚に至るまでは、なかなか大変なのです。そこで、エルメウス連邦やアストレウス国のような産業技術の高い国々はこれを人工的に作り出す技術を開発しようと試みました。これがサイパルス計画でした。当初は強化人間などと批判がなされていましたが、概ね、開発が最終段階に移行する頃までは完全にメディアから隔絶され、極秘裏に開発されてしまったために倫理的な議論を追い抜いて、汎用化が推し進められていきました。現在では、サイパルス能力をもった特殊な部隊が編成されるなど、一般化しつつある技術です。特にこのサイパルスの技術が浸透しているのが、ネットワーク技術とワスパー戦闘です。
 ネットワークでは、真性のサイパルス能力者が求められます。彼らはネットワークをほとんど住処のように生きることができ、ちょうど、私たちがお隣さんを訪ねる感覚で、他のサーバーにアクセスすることができます。
 ワスパー戦闘では、ワスパーそのものが人型をしていることから、人体を動かすようにパイロットが操縦できるという点にあります。このため、サイパルスはワスパーを本当に手足のように扱うことができ、その挙動は人そのものに近くなるのです。この有利な点が用いられ、サイパルスは戦闘シーンでも活躍する存在となっています。

サイパルスの実際

 サイパルスは一般的には自分と機械とつなぐケーブルを腕、あるいは頭部に装着して、サイパルス対応の機械と連絡します。まれにコックピットのような場所そのものが媒体となるパターンもあります。いずれにしても、サイパルスにはサイパルスの力を発揮させるための装置が必要となります。
 さて、その早さは人の神経伝達速度とほぼ同程度で、圧倒的な早さはありませんが、極めて早いといってよいでしょう。
 ちなみに、腕にはめる型は星界の紋章のグーヘークを想像して頂けると分かりやすいと思います。コックピット内すべてが媒体となるパターンは新世紀エヴァンゲリオンを、頭部に装着するのが一般的ですけれど、これはよく映画や小説でも出てくるので具体例の必要はないでしょうね。

 というくらいで、サイパルスについての説明を終わります。サイパルスはニュータイプとは違います。本来私たちがもっている心をそのまま力に変えてしまう能力を具体的に具現化したものなのです。そうしたらニュータイプもそうだといわれるかもしれませんが、さすがにニュータイプほど超人的ではないのです。だから、ある意味で、誰でももつことのできる能力なのです。アーシィ編に限らず、今、これを読んでくれているあなたにだってサイパルスの能力は身に付く可能性のあるものだと考えてみてください。